SVC VOCAL SCHOOL

歌声のお悩み相談室 #09

よくあるお悩み 「頑張って大きな声を出しているのに、ざわついた場所では声が届かないんです。もっと声量をつければいいんでしょうか?」

その届かなさは、声の大きさではなく「響きの成分」の問題かもしれません。

頑張って大きな声を出しているのに、ざわついた場所では届かない。近くで聞けば普通に鳴っているのに、離れると消えてしまう。この悩みの多くは、声の大きさの問題ではありません。出したあとの声を、どの高さに集められているかの問題です。

01

通る声には、耳に届きやすい響きの成分がしっかり鳴っています。

不思議に思ったことはないでしょうか。声が小さいのに、なぜかよく通る人がいます。プロの歌手やアナウンサーの声を機械で分析すると、共通する特徴が見つかります。人の耳が特に敏感な高さの成分(3kHz前後)が、しっかり鳴っているのです。人の耳に「届きやすい」高さの成分だと考えてください。

逆に、声が通らない・こもると感じる人の声には、この成分がほとんど入っていないことが多いです。声の大きさは足りていても、耳に届きやすい成分が足りていない状態です。ここで大事なのは、怒鳴って音量を上げるだけでは、この成分が狙いどおりに強く鳴るとは限らないことです。「大きい声」と「通る声」は別物です。

この成分は、声そのものを大きくして作るものではありません。声帯で生まれた音には、もともといろいろな高さの成分が混ざっています。その混ざりものを、口の奥から喉にかけての空間の形で、届きやすい高さに集めるのです。だから同じ声量でも、集められている人の声は遠くまで届きます。

力まずに話しているのに、声がまっすぐ遠くまで届いている様子を表す女性のバストアップイラスト
大きく出さなくても、耳に届きやすい成分がしっかり鳴っていれば声はまっすぐ遠くまで届きます。
02

やることは、声を大きくするのではなく響きを一か所に集めることです。

多くの場合、必要なのは大声のトレーニングではありません。いまの声量のまま、響きが集まる形を見つける練習です。やることは3つです。

  1. 口の奥から喉にかけての空間の形を変えて、響きが集まる形を探す。声量は上げずに、形だけを動かして違いを聞く。
  2. その形を保ったまま、母音や言葉を変えていく。言葉が変わると形も崩れやすいので、集まった状態を保てる範囲を広げていく。
  3. 録音して聞き返す、または離れた場所から聞いてもらう。自分の耳に聞こえている声と、外に届いている声は別物です。外側からの確認をはさまないと、方向が合っているか判断できません。

なお、声帯の振動自体が弱い場合は、先にそこを改善するほうが早く進みます。そちらは「声が細い・迫力が出ない」で扱っています。

いちばんやっかいなのは、響きが集まって鳴っている声と、ただ喉を締めつけている声が、本人には区別がつきづらいことです。どちらも喉の中の動きとしては似た形になりやすいためです。ところが結果は正反対で、前者は遠くまで届き、後者は届かないまま喉を痛めます。狭めるのは声の出口のすぐ上だけで、喉全体を潰してはいけません。この差はとても繊細です。締めつけ側へ入っていないかを外から見ながら導くのは、SVCボーカルスクールのお仕事です。
NEXT

あなたの声の響きを聴かせてください。

いまどこまで響きが集まっているかは、実際に声を聴くことでわかってきます。体験レッスンでは、トレーナーがあなたの声を分析し、あなたにあった練習メニューをお渡しします。

LINEで体験レッスンに申し込む

LINE登録 → 日程調整 → 体験レッスン(入会不要)

LINEで体験レッスンを予約する