歌声のお悩み相談室 #14
よくあるお悩み
「カラオケで数曲歌うと、もう喉がしんどくなります。私は喉が弱いんでしょうか?」
その疲れやすさは、喉が弱いのではなく「余計な力を使いっぱなし」のサインかもしれません。
数曲でもう喉がしんどい。それは「喉が弱い」のではなく、1曲ごとに喉ががんばりすぎる歌い方になっているサインの可能性があります。効率よく歌えている人は、必要な筋肉を必要なぶんだけ使います。疲れやすい人は、本来いらない力まで使い続けていることが多いのです。
01
疲れの正体は、声作りにいらない筋肉の「使いっぱなし」かもしれません。
喉は、無理な使い方をしたぶんだけ疲れます。大声で叫んだ翌日に声がガラガラになるのと同じです。効率のよい発声では、必要な筋肉が必要なぶんだけ働きます。ところが疲れやすい人は、声を出すのに本来いらない周りの筋肉まで、1曲のあいだずっと働かせていることが多いのです。余計な力を使いっぱなしにしている状態です。
もうひとつのパターンが、息のぶつけすぎです。強い息を受け止め続けると、声帯にはそのぶん負担がかかります。出す力と守る力が同時に働いて、消耗が早くなります。
数曲でもう喉がしんどい。喉が弱いのではなく、1曲ごとに力を使いすぎているサインかもしれません。
02
必要なのは、喉を鍛えることより「もっと少ない力で歌うこと」です。
でも多くの場合、必要なのは、喉を鍛えてがまんする練習ではありません。1曲を、もっと少ない力で歌えるようにする練習です。方向性は3つです。
- ストローをくわえて声を出すなど、声帯にやさしいまま鳴らせる練習(SOVTEと呼ばれます)で、楽に鳴る感覚を体に覚えさせる。
- 力みが入る瞬間を切り分ける。高音なのか、大きな声なのか、特定の曲なのかを見ていく。
- 睡眠や乾燥対策など、声の調子を整える習慣をつくる。
肩の力を抜いて、楽に鳴らせる感覚を覚えていく。目指すのはこの状態です。
やっかいなのは、本人には力みが「歌うのに必要な感覚」として馴染んでいることです。抜けた瞬間はむしろ声が頼りなく感じるので、不安になって元へ戻してしまいます。練習では楽に鳴らせても、曲を歌い出すと力みが戻るのもよくあるところです。どこに原因があるかを見極めて楽な発声へ導くのは、SVCボーカルスクールのお仕事です。なお、疲れではなく痛みが毎回出る場合や、かすれが続く場合は、練習より耳鼻咽喉科の受診が先です。
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力みなのか、息なのか、体調なのか。聴かせてください。
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この記事を監修した人
小久保よしあき科学的ボイストレーナー・SVCボーカルスクール代表
指導歴は2012年から。総クライアント2,000人以上、レッスン時間は約20,000時間(2026年7月時点)。SVC科学的ボーカルコーチ養成講座で認定コーチ74名(2026年8月時点)を輩出しています。
公開 2026年7月13日(更新 2026年9月8日)